ナルホド!着物ことば

着物買取に役立つ専門用語

証紙

洋服には、よく後ろ襟の部分などにタグと呼ばれる小さな布切れが付いています。これにはブランド名や布地の原料などが表示されていて、その服の品質を証明する証しとなっています。一方、和服にも、洋服におけるタグのようなものとは少し異なりますが、やはり品質を保証するための一種の証明書のようなものが貼付されています。これを証紙といいます。もっとも証紙とは通称であって、正確には産地を証明する「登録商標」です。この証紙ですが、主に着物と帯に使用されています。この証紙があることによって、その製品が間違いなくそれぞれの産地で作られ、またその産地における検査基準を満たしていることが証明されます。各産地は一定の基準を満たしたものにのみ証紙の使用を許すことで品質の保持を図るとともに、粗悪な模倣品が出回ることを防止しています。

証紙のデザインは当然のことながら産地ごとに異なっていますが、いくつかの共通点があります。まず、○○工業組合・○○協同組合といった生産者団体の名称が入っていること、そして製造者(織元等)が誰であるかが分かるようになっていることです。これは製造者の名前が記されていることもありますし、番号で表示されている場合もあります。その他、製品検査に合格したことを示す検査済証の表示がなされていることもあります。

また、産地によっては製造方法や使用している糸によって色やデザインを区別している場合があります。たとえば手織りによるものか機械織りか、あるいは本絹のみを使用しているのか本絹以外の絹糸を使用しているのかといった具合です。この証紙が付いているかどうかによって、その着物がすぐれた品質のものであるかどうかを判断することができます。将来、買取業者に買取を依頼するような場合にも、証紙が付いていることで査定額が変わることもあると言われています。なお、これとは別に、「経済産業大臣認定伝統的工芸品」と記された証紙が着物や帯に付いていることがあります。

これは、1974年に国が定めた「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」(通称「伝産法」)に基づいたもので、その産品が主に手作りであり、かつ伝統的な原材料や技術・技法によって一定の地域で造られていることを証するものです。ちなみにここでいう「伝統的」とは、100年以上の歴史を持っていることを意味します。この指定を受けているものには陶磁器・漆器・木工品など各種ありますが、そのひとつに絹織物が含まれています。